山中温泉は、今から1300年前に高僧・行基によって発見されたと伝えられています。以来、多くの人が山中を訪ね、その湯で病や疲れを癒したとされます。1690年には、俳聖・松尾芭蕉が弟子の曾良を伴って日本各地を旅した際に訪れ、山中の湯を有馬・草津と並ぶ名湯と讃えたといわれています。現在も山中の地には、リウマチや神経痛、外傷、皮膚病などに効能があるといわれるさらりとした湯が湧き、豊かな自然とともに受け継がれています。
美しい渓谷の中を歩くのも山中温泉の楽しみのひとつ。街に沿うように流れる大聖寺川沿いに、1.3kmの鶴仙渓遊歩道が整備されており、桜や新緑、紅葉など四季折々の彩りを楽しませてくれます。山間にありながら日本海が近く、加賀・橋立漁港から新鮮な魚介類が一年中届く山中温泉。夏はアワビや岩牡蠣、冬はズワイガニや香箱ガニ、ブリなどの海の幸と、山菜など山の幸の両方を堪能できるのも魅力です。さらに山中には、色絵磁器の「九谷焼」や「山中漆器」など、日本を代表する伝統文化が今なお息づいています。温泉街の中心地から伸びるゆげ街道には、山中漆器や九谷焼などの伝統工芸品を扱うギャラリーが多く軒を連ねています。
鶴仙渓。4~11月には川の音を聞きながらお茶や甘味を味わえる川床が設けられます。
鶴仙渓
鶴仙渓川床
山中温泉 総湯 菊の湯は男女別棟の共同浴場で、敷地内には足湯(無料)もあります。
山中温泉 総湯 菊の湯
ゆげ街道にはコロッケや団子などの名物、カフェ、立ち飲みのできる酒屋なども。
ゆげ街道
山中漆器の技術が随所に施された施設、山中座。山中節の唄と踊りが定期上演されています。
山中座
山中座
編集者から
地元の人も通う共同浴場の菊の湯は、開湯以来1300年変わらぬ場所で今も昔も多くの人たちに親しまれています。菊の湯(男湯)前では、温泉たまごの手作り体験もできます。
菊の湯卵体験
温泉たまご
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アクセス | 東京駅→新幹線で2時間30分→金沢駅→特急で25分→加賀温泉駅→バスもしくはタクシーで20~30分 |
電話 | 山中温泉観光協会 0761-78-0330 |
URL | https://www.yamanaka-spa.or.jp/ |
※このページの情報は2021年04月の情報です。